2026.02.28
働くヒト

夕陽が教えてくれること

熊本在住の詩人・伊藤比呂美さんが、ラジオの人生相談で「夕陽を見なさい」と語っていました。
朝日ではなく、あえて夕陽。

その理由は語られませんでしたが、私はそこに“美しいものには必ず終わりがある”という静かな真理を感じます。
一日の終わりに訪れるあの柔らかな光は、人生の節目にどこか似ている気がするのです。

夕焼けや薄暮の美しい時間帯を「マジックアワー」と呼ぶことを最近知りました。
私は、職場で懸命に働く20〜30代の同僚たちを見ていると、まさに彼らは人生のマジックアワーを生きているのだと感じます。

家族の未来や理想の家づくりをするためにエコワークスを選択してくださったお客様。
その想いを形にするために、設計は夜遅くまで頭を悩ませ、
工事監督・棟梁・パートナーはより良い納まりを求めて知恵を絞る。

打算なく誰かのために何かに向き合える時間。
それは、その人の人生を支える一生の誇り(矜持)になると信じています。

ふと、日々の忙しさに流されそうになる時、同僚の姿が自分を律してくれていることに気づきます。

私たちがつくるのは、単なる器(うつわ)ではありません。
いつか訪れる人生の夕暮れ時に、窓から差し込む夕陽を眺めながら「この家を建てて良かった。」とお客様の選択が誇れるような住まいを届けたいと思っています。

私も、マジックアワーを懸命に生きる誰かの背中を、家づくりを通してそっと押せる存在でありたいと願っています。