こんにちは!設計部のMです。
春の訪れとともに、あちこちへ出かけたくなる季節になりましたね。
寺社仏閣や古い日本家屋、田舎の古民家などを訪れると、伝統的な日本建築の佇まいはやはり良いものだと感じます。
広縁に座って四季折々の庭を眺めたり、室内の陰影に見とれたり。
大らかな畳の間には、誰もが「懐かしさ」を感じるのではないでしょうか。
生活様式の変化に伴い、残念ながら最近の住まいづくりでは、瓦屋根や土壁、床の間や書院、広縁、繊細な細工の欄間や硝子戸、格天井といった伝統建築の要素は姿を消しつつあります。
しかし、築30年を超えるリノベーションの現場では、しばしば昔ながらの立派な和室に出会うことがあります。
こうした和室は、客間や仏間として日当たりや眺めの良い南側に配置されていることが多いため、リノベーションの際には解体され、リビングダイニングへ姿を変えるのが一般的です。
けれど、年月だけが醸し出す深い味わいや、随所に込められた職人技など、壊してしまうにはあまりに惜しい「宝物」があります。
リノベーションには、住まい手を守り、健康で快適に心地よく過ごしていただくための「耐震性・断熱性の向上」や「生活動線の改善」、といった役割があります。一方で、「古き良きものを残す」「家族の歴史を引き継ぐ」「職人技や建築文化を継承する」といった役割もあるのではないでしょうか。
現在進行中のお宅では、南側の立派な和室を保存しながら、居住空間の快適さを確保するため、熟練の棟梁と打ち合わせを重ねています。
伝統的な要素の保存と、現代の暮らし方を両立させる計画は容易ではありませんが、価値ある挑戦の機会を頂いています。
微力ながら、お客様の強い想いにお応えできるよう努めて参ります♪


